2017-08

★ 真桜ちゃんの日常Ⅴ だゾ ★ - 2014.05.24 Sat


今日も今日とて……。


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 真桜ちゃんが王宮に付いた時、タベラ枢機卿も宮廷鍛冶師長もガーネットもすでに謁見の間にて待機していた。

真 「あの・・・本当にすいません・・・」
ガ 「貴様・・・今日がどれだけ特別な日か判っているのか!」

 振り向き苛立たしげにそう吐き捨てたガーネットは、真桜ちゃんの姿に一瞬驚いた表情を見せ、それからすぐに怪訝な視線を向けた。

ガ 「なんだお前・・・? 人殺しでもしてきたか?」
真 「あの・・・いえ・・・これはちょっと・・・」

 ガーネットの言葉に真桜ちゃんは恥ずかしそうに俯いた。
 汗と血で汚れた姿からそう思われても仕方ない。が、着替えに戻る時間もなく、結局非礼は承知でこのまま来てしまった。

枢 「まぁ、何があったかは知らぬが双方揃ったのならさっそく始めようではないか。まずはガーネットの用意したモノを見せてもらおうか」
ガ 「承知しました」

 頷き、ガーネットがそばに置いてあった桐の箱を開ける。そこに入っていたのは一振りの剣であった。剣を受け取った師長が装飾の施された鞘から刀身を抜き、その場にいた者すべてが息をのんだ。
 その極限にまで鍛錬された刀身は、伝説の名剣と言われるエクスカリバーにも匹敵するのではないかという輝きを放っている。おそらく三日三晩休むことなく、ただの一度のミスも許されない極限の鍛錬を続けてきたのだろう。それだけでガーネットがこの勝負に賭ける意気込みを感じさせた。

枢 「素晴らしい・・・素晴らしい出来栄えだ」
ガ 「お褒めに預かり光栄です」

 そういって振り返ったガーネットが、勝利を確信した笑みを真桜ちゃんに向けた。

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枢 「それでは真桜よ。次はそなたの番だ」
真 「は、はい!」

 枢機卿に促され、真桜ちゃんが用意したモノを差し出す。
 それは、真新しい鮮血の跡が残る、一本のダガーであった。




 手にしたダガーを見つめ、枢機卿が言葉を発するよりも早く、宮廷内にガーネットの怒号が響き渡った。

ガ 「貴様はこの勝負を馬鹿にしているのか! よりによって店売りのダガー、しかも貴様、本当に誰かを殺してきたんじゃないだろうな!」
真 「そんなことしていません!」
ガ 「ならばこの血の跡はなんだというのだ!」

? 「私から説明せさてもらっても構わないだろうか?」

 その男が現れたのは、真桜ちゃんが港での出来事を説明しようとした時だった。その男は紛れもなく港で真桜ちゃんに礼を告げた男。なぜ彼がここに? というか、誰なのだろう? その疑問はタベラ枢機卿の口から発させられた。

枢 「これはこれは珍しいお客様だ。フランス海軍軍事顧問殿ではありませんか」
真 「!」
顧 「突然の来訪失礼いたします」

 その立ち振る舞いから位の高い人かなぁとは思っていたが・・・まさかそんなに偉い人だったとは。男は真桜ちゃんの前に歩み寄ると、静かな笑みを浮かべて頭を下げた。

顧 「どうしてももう一度礼を言いたくてね。集まっていた街の者たちに君の事を聞いたのだよ。聞けば今日は大切な日であったとか。すまなかったね」
真 「いえ、そんなことは・・・それよりあの兵士の方は?」
顧 「あぁ、大丈夫。君のおかげで一命は取り留めた」

 良かった・・・真桜ちゃんが安堵の表情を浮かべ、男が事の成り行きを枢機卿に説明する。真桜ちゃんの想像した通り、航行中に大砲が暴発し急きょセビリアの港に寄港したのだそうだ。

顧 「真桜殿がいなければ大切な部下を失うところであった。いくら感謝してもしきれない」

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 男が説明をしている間、ガーネットは気まずそうな顔で下を向いたままだった。おそらく真桜ちゃんがあの場に来る前に、ガーネットの元に救出の要請が来ていたのだろう。ややあって、

顧 「枢機卿、もしよろしければ私にも二人の用意したモノを見せていただけないだろうか?」
枢 「それは構わないが・・・」

 枢機卿に許可され、男が二つの武器を手に取り見つめる。そして、

顧 「イスパニアは優れた宮廷鍛冶師を得られたようですな」

 そういって、男はガーネットの用意した剣を掴みあげた。それから側近に剣を持たせて構えさせると、ガーネットに声を掛けた。

顧 「ガーネットと言ったかな? 君の鍛冶の腕は我がフランスにも届いているよ。そして、この剣を見ればその腕前は確かなようだ。素晴らしい出来栄えだ」
ガ 「ありがとうございます!」

 助けを断った事に対し非難されると思っていただけに、軍事顧問からの賞賛にガーネットの顔にも安堵の色が浮かぶ。

顧 「だが、君にこれと同じ事が出来るかな?」
ガ 「?」

 そう言って、軍事顧問は手にした真桜ちゃんのダガーで側近の構えたガーネットの剣を斬りつけた。ぶつかり合う金属音が宮廷内に響き渡り、

顧 「見て見るがいい」

 軍事顧問はダガーと剣を台座の上に並べたのだった。

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 そこでガーネットが見たものは・・・あれほど強く打ち付けられたにも関わらず、自分の用意した剣には刃こぼれひとつもついていない。当然だ。三日三晩、極限の鍛錬を繰り返し、最高の逸品が出来たと自負している。
 しかし、真に驚くべきは・・・その最高の逸品と同じように刃こぼれひとつしていない、店売りのダガーの存在であった。

                                                     続く

★まさかのもう一話ww★


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● COMMENT ●

完結編楽しみです~(#^.^#)

頑張って続き書いてね~w

やっと完結しましたww
いやはや、今回は苦労しました^-^:

これで残るエピソードは@2つ!!
ここまでのエピソードはこの2つを書きあげるための伏線でしかない!!
感動のクライマックスにこうご期待!?ww


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