2017-10

★ 真桜ちゃんの日常Ⅱ だゾ ★ - 2014.05.12 Mon


今日も今日とて……。

真桜ちゃんがセビリア王宮に付いたのは、急ぎ準備をするからと使者に告げてから一時間後のことだった。その間、鼓動が早鐘のように鳴り響き一向に止もうとしない。
なぜ自分がタベラ枢機卿から呼び出しなど受けたのだろう・・・?

まさか


 タマゴやこばとの身の回りの世話ばかりしているイメージの強い真桜ちゃんではあるが、これでも立派なイスパニアに籍を置く航海者である。
 ちなみに双子でありながら真桜ちゃんとこばとで国籍が違うのは、言うまでもなくタマゴの差し金である。二人の身分証をどこからともなく調達しポルトガル・イスパニアの航海者として登録し、

タ 「これで相場のいい所で南蛮品を捌けるぜ! ウシシシシ」

 との事らしいが【そんなこと言ったところで、船長は南蛮なんてできないじゃないですか・・・】と冷静にピエール君に突っ込まれたのは言うまでもない。

 とまぁ、そんなわけで真桜ちゃんも晴れてイスパニア航海者になった次第である。
 そんな真桜ちゃん、イスパニアの恩恵は色々なところで受けてはいるものの、常日頃からタマゴやこばとの世話をしているため忙しく、イスパニアの為に大きな貢献をしたことは一度もない。

真 「航海者としての責務を果たしてないから怒られちぉうのかな^-^:」


通る


 心配の尽きない真桜ちゃんであるが・・・ここまで来たら迷っても仕方ない。勇気を出して王宮へと入っていくのであった。





 衛兵が立ち並ぶ煌びやかな廊下を抜け、タベラ枢機卿の前に出た真桜ちゃんは礼式に則り恭しく頭を下げた。枢機卿の隣りには、宮廷鍛冶師長の姿がある。齢60を超える老齢でながら今なお現場の一線で指揮を執る、まさにイスパニアの屋台骨を支える英傑である。

真 「セビリア商会【★タマゴ倶楽部★】会長、真桜。呼び出しにより、参上いたしました」

 怒られる・・・絶対に怒られる! 開口一番怒鳴られるのを覚悟していた真桜ちゃんであるが、予想に反してタベラ枢機卿の声は穏やかものだった。

枢 「突然の呼び出し、すまなかったな。なに、そう改まることはない。今日君を呼んだのは相談・・・というか、頼みたい事があってな」
真 (あ、あれ・・・怒られるんじゃ・・・ない?)

御用


枢 「単刀直入に言おう。真桜よ、君の持つ鋳造技術が欲しい。宮廷鍛冶師として我がイスパニアの為に力を貸してはくれまいか?」

・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・!?

なんかが


 真桜ちゃんが驚くのも無理はない。
 宮廷付の鍛冶師はその卓越した鋳造技術がなければ選ばれることのない、まさにエリート中のエリートの集団なのである。そんなエリート集団に自分が選ばれるなんて! しかし、真桜ちゃんを本当に驚かせたのは、そのあとに続けられた言葉であった。

枢 「これは鍛冶師長自らの推挙であってな。宮廷鍛冶師として現場を知り、いずれは自分のポストを君に任せたいとまで言っておるのだ」

 枢機卿に視線を向けられ、師長が無言で頷く。
 もはや、どう反応していいのか判らない・・・
 
真 「あの・・・えっと・・・どうして私なんかに・・・」
師 「先日、訳あってポルトガル籍の軍船に乗船することがあったのだが、その船に積まれていた大砲を見て、私は衝撃を受けたのだよ」

 それまで無言でいた師長が唐突にそう口を開いた。
 
師 「なんでもその大砲はその船の船長である姉の特注品であるという。耐久性・精密性、どれをとっても一級品。それだけではない。使い手の性格や船の性能まで考慮された既存にはない改良まで施され・・・しかもそれを造ったのはまだ年端もいかぬ少女であるというではないか。船長は嬉しそうに語ってくれたよ。真桜の作る大砲に敵うものなんてない! とね」

 確かに今こばとが使う大砲は全て真桜ちゃんが造っている。

師 「鍛冶師として生きて半世紀、遅かれ私も身を引くときがくるだろう。そして私は直感した。私の後を任せられるのはこの者だ、と」

 すべてはタマゴとこばとの為に・・・始まりはただそれだけだったはずだ。しかし、それと同時に自分だけのチカラを得たいと願っていたのも事実である。泣いて蹲るだけの毎日ではなく、自分のチカラで生き抜くためのチカラ。そのチカラを今認めてくれている人がいる。

枢 「どうだろうか、真桜よ? 大国イスパニアなどと言われても、かつての繁栄は影をひそめ、もはや世界の情勢に対し我が国の基盤は脆くなりつつある。そしてその基盤とはすなわち人・・・今こそイスパニアには若きチカラが必要なのだ」

 宮廷付の鍛冶師として生きる・・・それは未来なき者だった自分にとって名誉以外のなにものではない。本来なら断るべき理由のない話。きっとタマゴやこばとも自分の事のように喜んでくれるに違いない。
 しかし・・・

真 (私は名誉が欲しかったわけじゃない・・・)

 真桜ちゃんが一番欲しいと願っていたもの。それは・・・

 と、その時だった。
 
 お待ちください


 怒号にも似た声が宮廷内に響き渡った。
 そして、振り向いた真桜の前に一人の男が歩み寄り、険しい顔で睨みつける。その人物はセビリア工房の現主人でもあるガーネットその人であった。

                                    続く

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所属商会 ★たまご倶楽部★

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